SUPのステップバックターン(ピボットターン)は、SUPで波乗りするには必須テクニックだと思っています。
普通のサーフボードを使うサーフィンでは、ボードにまたがって波待ちし、セット(波)が来たら「ぐるり」と半回転して岸側を向き、パドリングを開始します。
この「ぐるり」と半回転をSUPでもできるようになればSUPサーフィンでもかなり有利になると思っています。
素早く回転できれば狙った波に確実に乗れるようになると思いますし、スパッと決められれば、「うまい人」に見えるかも(?)しれません。
現在、私もこのテクニックを練習中ですが、調べたことや、実際やってみた結果などから、今回はステップバックターンのやり方やチェックポイントなどについて書いてみたいと思います。
目次
ステップバックターンのやり方
足を後ろに下げる
足の下げ幅(足の位置 前後)
ステップバックですからまず足を後ろに下げます。
後ろに下げて体重を後ろ足にかけるとテールが沈んでノーズが上がり、回転半径の小さいターンができるようになります。
下げる足は、やりやすい方になると思いますが、レギュラースタンスの方は右足、グーフィスタンスの方は左足になるかと思います。
下げ幅は、ボードの長さで変わってくると思いますが、私の8.5フィートのボードでは、パドルする位置から肩幅よりやや広いくらい下げます。フィンのある位置より手前くらいの位置に足を置いてちょうど良いくらいです。
ボードの長さや形状により最適な足の下げ幅は変わると思います。youtubeなどの動画を見ると、レース用などの長いボードは、すり足で2歩下がったりしています。
自分のボードで最適な位置を探ってみる必要はありますが、基本はボードの重心から足を下げればノーズは上がるので、最初はあまり思いっきり下げる必要はないと思っています。
足の位置(左右)
クルージング時は、ボードの重心位置に左右に足を開いて立っていると思います。
私は右足を下げるので下図のように動かしています。
体が横に向きやすくなるよう左足のかかとを支点にして足を動かし、それと同時に右足を後ろに下げます。
かかとを支点にして動かすのは、なるべくボードから足を離さないようにしたいためです。ボードから足が離れた時点で、左右の足への体重のかかる割合が10:0になってバランスが崩れグラつく可能性があるからです。
ステップバックした後のボードコントロールは、体が少し横に向いた方がやりやすいです。真横でなく斜め前を向く感じです。
足の左右の位置は、ボードの中心線上(ストリンガー上)に両足を置くのではなく、図のように中心線から左右均等にずらした方が私はやりやすいです。中心線上に両足を置くと左右にグラグラ(ローリング)しやすかったです。
パドルで掻く
左旋回
足を下げたらパドルで掻いてターンします。
右に回るか左に回るかで掻く方向が違いますが、右足を下げる私の場合は、左旋回の方がやりやすいです。
左旋回だとボード右前方にパドルを入れ、自分を中心に右回りに円を描くイメージでパドルを動かします。
ひと掻きでもできると思いますが、ひと掻きでやろうとするとノーズ右横に入れたパドルをグイーーーーーーーっと円を描くように、力を入れて自分の背中側まで掻く必要があり、パドルが背中側にまわったときにバランスを崩しやすかったので、2回か3回に分けて掻いた方が良いかもしれません。
2、3掻きですと、ボードが90°くらい旋回したらパドルを水中から抜いてまた同じ様にもうひと掻きするような感じになります。
youtubeにひと掻きで180°旋回している方の動画があり、非常にかっこいいですが今のところは私は安定重視で2掻きでいきたいと思います。
右旋回
右足を下げて右旋回する場合は、パドルは右腰を通って背中側にまわしてかまえ、ボードのテール左側あたりに入水させ、そこから自分中心に左回りに円を描くイメージで掻けばボードが旋回してきます。
私は、慣れるまでどのように掻けばどちらに旋回するかわからなかったので、職場のデスクの回る椅子でイメトレしてました。
右旋回だと、後方から前方に掻く動きになるので、ボードが前進しているとパドルに抵抗を感じ、ブレーキがかかる感じがあります。後方から前方に掻いてターンする場合は、止まっている状態からの方がやりやすいと思います。
逆に、左旋回はパドルを前方から後方へ掻く動きになるので、ボードが前進しているとパドルにあまり抵抗を感じずスムーズに掻くことができます。
うまくできない場合のチェックポイント
足の下げすぎ
以前SUPの体験会で、インストラクターの方がアドバイスしてくれたのですが、ノーズが上がりすぎて後ろに落ちる私を見て、足を後ろに下げすぎではないかと指摘されました。
サーフィンの「ターンするときの足はフィンの上」という意識とノーズを高く上げた方がうまく回れるという意識があったので、足を少しでも後ろに下げようとしていましたが、足を後ろに下げるほどノーズが上がっていく(テールが沈む)スピードが速くなるのため、それを体重移動やパドルの操作でコントロールできていないということでした。
足を下げすぎずノーズがゆっくり上がってくる(コントロールできる範囲にする)ようにしてターンすれば良いということでした。
体重移動
足を後ろに下げ、後ろ足に体重移動してノーズを上げてターンしますが、ずっと後ろ足に体重をかけっぱなしにならないようにします。私の場合はボードが旋回を始めたら前足側に体重を戻していくようにしています。ターン終わりのタイミングには前足の方に多く体重がかかっているようにしています。
パドルを動かすことばかりを意識しすぎると、体の動きがおろそかになりがちなのでテールが沈みすぎないよう適宜体重移動して調整する必要があります。
目線のリード
目線はターンしていく方向を見た方が良いと思います。
ターンしていく方向に顔も向けると、不思議とスムーズに旋回していくと思います。
ボードを見たりして下を向かず、なるべく遠くを見た方がバランスがとりやすいと思います。
力んでパドルで掻かない
速くターンしようと思ったり、ひと掻きでターンしようと思うと、どうしても力を入れてパドルで掻いてしまいます。
力むと体が固まってしまうので不意な揺れが起きた場合は対応できなくなってしまいます。
最初は、力まず小刻みに掻いた方が良いかもしれません。
おわりに
以上、ステップバックターンについて私が意識していることなどを中心に書いてみました。
私は、インストラクターの方の「足を下げすぎ」という一言で開眼しできるようになってきました。
同じように悩んでいる方のヒントになるものがありましたらうれしいです。