サーフボードがワックス不要に。ワックスシートを比較。貼り方や滑り止め効果など

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私は、所有している一部のサーフボードにワックスシート(滑り止めシート)を貼っています。

私はやや潔癖症なところがあり、ワックスが溶けて(特に夏!!)ボードカバーやラック、車に付いたりするのが嫌いです。

そこで、数年前にメインで使うボードに滑り止めシートを導入してみたところ、ワックスが溶ける心配から解放され、非常に快適になりました。

滑り止め効果も特に問題なく、ワックスを塗る(塗り直す)手間もありませんので、現在では数枚のボードを滑り止めシートに変更しております。

滑り止めシートは、いろいろなメーカーから発売されていますが、私が使っているのは、「NEWAX NEO」、「クリアデッキ」です。

今回、新しく「クリスタルグリップ」という商品を購入しましたので、私流の貼り方と使用してみた感想を書いてみたいと思います。

サーフボードの滑り止めシートを使ってみたい方や、現在ワックスシートを使っていて、他のメーカーのものも試してみたい方などの参考になればうれしいです。

2019.03.07追記:デッキ面がザラザラした素材のソフトボードにも滑り止めシートを貼ってみました。ご興味ありましたらこちらの記事(ソフトサーフボードに滑り止めシート(クリアデッキ)を貼ってみた。これでワックス不要に。)もご覧ください。

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目次

クリスタルグリップを貼る

古いワックスを剥がす

今回クリスタルグリップを貼った本記事の画像のボードは、いわゆるソフトボードで一般的なサーフボード(ポリエステル樹脂やエポキシ樹脂で固めた固いボード)ではありませんが、デッキ面が平滑で、メーカー曰く「ワックスも一般的なサーフボードと同じように塗れ、デッキパットも貼れる」素材です。既にデッキパットやステッカーを貼っていて、剥がれたりすることもなく使えていますのでやってみました。

まずは、古いワックスを剥がします。

以前書いたこちらの記事(サーフボードのワックスの塗り方。コツはしっかり塗り込まないこと!?)にも古いワックスの剥がし方を書いています。よろしければご覧ください。

以前は、私はヘアドライヤーを使ってワックスをとろけさせ、ワックススクレーパーで大まかにワックスを剥がしていましたが、今回はヘアドライヤーではなくこれ↓↓を使いました。

ヒートガンです。

プラスチックのパイプを熱して曲げたり、車の電装コードの絶縁などに使う熱収縮チューブを熱したりするのに使ったりする、ヘアドライヤーの超強力版みたいな工具です。

ヘアドライヤーの温風出口に手をかざしても、しばらくは平気ですが、ヒートガンの温風に手をかざすと確実にやけどします。熱くて1秒も手をかざしていられません。そのくらい高温の温風(というか熱風)が出ます。

ヒートガンでワックスに温風を送ると一瞬で溶けるので、ドライヤーよりも圧倒的に作業効率が良いです。

ただし、当然、温風の当てすぎには注意です。

ヒートガンのご使用は自己責任でお願いします。

ヒートガンで溶かしては、スクレーパーでこそぎ取るを繰り返します。

厚く積もったワックスがある程度取れたら、更にヒートガンをあてながら薄く伸びたワックスを溶かして、キッチンペーパーで拭き取ります。

薄く伸びたワックスも結構ガンコなので、その後のリムーバー等で脱脂する工程でも取りきれない可能性があります。

油分の残存は仕上がりに大きく影響しますので、ヒートガンで溶けて液状になったワックスをキッチンペーパーで吸い取るイメージで確実にワックスを取り除きます。

脱脂する。

脱脂が不十分だと、せっかく貼った滑り止めシートが剥がれやすくなると思います。

塗装などでも水分や油分は大敵で、剥がれの原因になります。

ワックスシートでも同じだと思っています。

私は十分に脱脂することを心掛けており、現在使用中の「NEWAX NEO」、「クリアデッキ」は、数年経過していますが、1か所だけカドの部分が剥がれた程度(ボンドを塗って貼り直した)で大きく剥がれるようなことはありませんでした。(月2~3回程度の使用)

今回貼る「クリスタルグリップ」も、当然、メーカーがテストを繰り返した商品だと思いますので、脱脂をしっかりすれば、剥がれてくることはないと思います。

サーフボードのワックスを取り除くには、サーフボード用のワックスリムーバーが安心ですが、ネットの情報では、ワックスリムーバー自体に油分が含まれているものもあるよう(リムーバーの種類によっては、ワックスを拭き取った後もボード表面が油分でギラギラするものもある。)で、今回は完璧な脱脂をするため、私はこれ↓↓を使いました。

車やバイクの整備で使用するパーツクリーナーです。

強力に油分を取り除けますが、裏面の表示に「ゴムやプラスチック、塗装面には使用してはいけない、金属用」などと書かれていますので、本当はサーフボードに使用してはいけないものだと思います。

今まで使っていて、私の場合は特に不具合はありませんでしたので今回も使いましたが、クリーナーの成分やボードの素材によっては、深刻な事態になるおそれもありますので、使用に関してはくれぐれも自己責任でお願いします。

他の脱脂方法としては、中性洗剤(食器洗い洗剤)で洗い流すなどでも良いと思います。私は中性洗剤を原液でかけて、洗い流したりしていました。

その際は、水分を拭き取るタオルや、スポンジなどを使用した場合はそのスポンジなどの油分にも注意してください。せっかく洗剤で洗い流せても、結局はボードに油分が付いてしまいます。

完璧な脱脂をするには、そのくらい神経質になった方が良いと思っています。

手でボードに触れても油分が付きます。

私は、脱脂後にうっかりボード(貼り付ける部分)に触れてしまった場合でも、その部分を再度脱脂したりしています。

ワックスシートを貼る

クリスタルグリップは、画像のような材質です。

画像では、材質がわかりやすいように指でつまんで伸ばしていますが、伸ばした部分はほぼもとには戻りません。

ゴムのような伸縮性はありません。

貼り付けた時の透明度と、質感が伝わりますでしょうか。

位置決めをする

まず、貼り付ける前にどのようなレイアウトで貼るか、シートをボードに載せてみます。

クリスタルグリップは、長い長方形でしたので、画像のようにしました。

レールの方まで貼る必要はないので、無駄なく貼るには画像のようになるかと思います。

商品説明書のおすすめレイアウトもこんな感じでした。

いちばんノーズ側に置いたシートはカットされていますが、特に意味はありません。

貼り付ける

シートに折り目などを付けないように、剥離紙をカドの部分だけ少し剥がします。

貼りたい位置に載せ、剥がした部分を貼り付けて圧着します。

この時にシートが曲がって貼られていると、最終的に曲がって(ナナメに)貼り付けられることになりますので結構重要です。

長い長方形なので、水平に貼られていないと結構目立ちます。

剥がしやすく作られているそうですが、貼り直しを想定してのことではないと思いますので、実際、貼ったり剥がしたりして修正するのはこの時点までにしておいた方が良いと思います。

あまり広い面積を剥がしたり貼ったりすると、確実に粘着力が落ちると思います。

位置が決まったら、徐々に剥がしながら貼っていきます。

剥離紙を指に巻き付けて、擦るようにして空気を追い出しながら圧着して貼りました。

シートをよーく見ると、細かい網目状の筋が入っており、この筋のおかげで空気が残りにくくなっているように感じました。

貼り終わりました。

画像ではわかりにくいですが、微妙に曲がりました。

貼り付けたらそのまま放置します。

すぐに使用してはいけないそうです。

放置時間は最低6~8時間、推奨は24時間だそうです。

滑り止め効果は!?

クリスタルグリップ(今回新しく貼った方)

ハラムネあたりのやや厚めの波で使ってみました。

結論から言いますと、私の場合、全く問題ありませんでした。

上半身はラッシュTシャツでしたが、パドリング時に滑る感じもありませんでした。

テイクオフしてからも、つるっと滑ることもありませんでした。

シート表面がデコボコしておらず、後述しますが、「NEWAX NEO」と「クリアデッキ」とは滑り止めの仕組みが違うように感じます。

クリスタルグリップは、シート表面がゴムのような質感で、足の裏や体が粘りついているような感じです。

「NEWAX NEO」と「クリアデッキ」よりも、通常のサーフボードワックスの感覚に近いのではと思いました。

NEWAX NEO、クリアデッキ(私が以前から使用していた方)

「NEWAX NEO」と「クリアデッキ」は、シート表面に細かな凹凸があり、ボード表面に水の膜ができなくなって、凹凸を足の裏や体に食いつかせる仕組みの滑り止めシートだと思います。

「NEWAX NEO」と「クリアデッキ」のシート表面を手で触っても痛くはないのですが、「クリアデッキ」を貼ったロングボードで、パドリング中にあごが当たって擦れることがありますが、何度も当たっていると、しだいにあごがヒリヒリしてきます。

「NEWAX NEO」と「クリアデッキ」は、素肌への攻撃性は、クリスタルグリップよりもやや高いと感じました。なので、夏でも裸では絶対にサーフィンできないと思います。

滑り止め効果は、私の場合はこちらも全く問題ありません。パドリングで体が滑るようなこともありませんし、ライディング中に足がつるっと滑るようなこともありません。

まとめ

ワックスシートを貼るときの注意点としては、脱脂を十分にすることだと思います。

通販サイトのレビューなどでは、「すぐ剥がれた」などの意見が見られますが、私の試した「クリスタルグリップ」「NEWAX NEO」「クリアデッキ」に関しては、脱脂をしっかりすれば、サーフィンに支障が出るほど剥がれてくることはないと思います。(カドがちょっと剥がれるなどはあります。)

滑り止め効果は、「クリスタルグリップ」「NEWAX NEO」「クリアデッキ」ともに問題ないと思いましたので、どれが良いかは好みになってくると思います。

私は、「クリスタルグリップ」の方が柔らかく感じ、第一印象は、「NEWAX NEO、クリアデッキよりも痛くない。」でしたので、柔らかくて粘るようなグリップが良い方や、ロングボードなどで、アゴやヒザ(短パン時など)がボードに良く当たるような人は「クリスタルグリップ」。

カッチリしたグリップが良い方は、「NEWAX NEO」「クリアデッキ」が良いのではないでしょうか。

耐久性は、「クリスタルグリップ」に関してはまだわからないので、比べることはできませんが、「NEWAX NEO」と「クリアデッキ」に関しては、グリップが低下したような感じは全くありません。

価格は、通販サイトで比べると「クリスタルグリップ」が若干高いようです。

私は、次のボードに貼るとすれば「クリスタルグリップ」が良いと思っていますが、今後、「クリスタルグリップ」も長期間使用してみて、グリップ力が低下してくるようなことがあれば、評価も変わってくるかもしれません。

以上、購入の参考になればうれしいです。

2019.03.07追記:デッキ面がザラザラした素材のソフトボードにも滑り止めシートを貼ってみました。ご興味ありましたらこちらの記事(ソフトサーフボードに滑り止めシート(クリアデッキ)を貼ってみた。これでワックス不要に。)もご覧ください。