ウェットスーツはオーダーでなく既製で十分ではないかと思った件。

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最近、既製品のサーフィン用ウェットスーツを購入しました。

私は、今まで既製品の長袖タッパーを購入したことはありますが、既製品のフルスーツを着たことがありませんでした。

理由は自分の中で「ウェットはオーダー」という強いこだわりがあったからで、「理想はオーダーだ」とこんな記事(サーフィンのウェットスーツはオーダーか既製か?他選ぶ注意点など)も書いておりました。

ですが今回、既製品のウェットスーツを購入してみて、人によっては既製品でも十分おすすめできると思いましたので、既製品のメリット・デメリットと購入時の注意点などを書いてみました。

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目次

既製品ウェットスーツ購入の経緯

私は冬用のウェットスーツとして、オーダーした5㎜/3㎜のセミドライノンジップタイプのものを着ています。現在のものは5~6年は着ていると思います。

今年も着ようと思い、脚を入れて腰までは着れたのですが、腕を入れてから肩を入れようとしたところ、体形が変わったのか、生地の伸びに限界がきたのか肩を入れることができず、ついに着ることができなくなってしまいました。以前より薄々限界が来ていることは感じていましたが。

おそらくもっと力を入れれば着れたかもしれませんが、ムリヤリ着ても動きづらいことは間違いありません。大リーグボール養成ギブス(ウィキペディアのページが開きます。)のようになることは目に見えています。

そこで、だましだまし着ていた5㎜/3㎜ノンジップセミドライを新調することにし、購入前の価格等の調査のために大型の用品店に行ってみました。

用品店には私好みのデザインのものが1種類だけあり、試しにそれを試着してみたところ、緩くもなくきつくもなく、わりと私の体形に合っていたのです。

今までのだましだまし着ていたものよりもはるかに動きやすく(あたりまえか)、新品のウェットスーツはこんなにも伸縮するものだったんだと思い出して感動してしまいました。

今回もオーダーで作るつもりだったのに、今まで着ていた劣化したオーダーウェットよりも試着した既製品のほうが安価でフィット感も良く、動きやすかったため、だんだんと「サイズが合うならこれで十分では?」と思い始めてきました。

おそらくオーダーで作れば、もっと良いものができるかもしれません。

ですが、試着した既製品にとくに大きな違和感を感じなかったですし、オーダーだと測ってもらうのがめんどくさいというのもありましたので、迷いましたが価格の安さに負け、結局その日に購入してしまいました。

オーダーでしたら、あとプラス2~3万円はみないといけなかったかもしれません。

サイズ的には、厳密に言うと若干肩周りが緩い感じがしてますので、今後これが体にどのような影響があるかみていきたいと思っています。

既製品のメリット

安い!!

なんといっても既製品のメリットはこれに尽きると思います。

既製品はオーダーに比べ安価なことが多いです。

単純に考えて、オーダーで数十か所のこまかいサイズ指定やマーク位置の指定などをすれば、その一着のためだけにたくさんの人が動くわけですから、オーダー品の価格が高くなるのは当然だと思います。

また、これは私の想像ですが、ウェットスーツ製造も他の製造業と同じですから、あらかじめ決まったサイズのものを大量に作った方が、生地の無駄も減るでしょうし、生産計画も立てられて人件費も抑えられます。

それに、生産量を決めていれば材料をまとめて仕入れられ、材料費を安く抑えることも可能になるので、既製品は安くできるというのもあるのではないでしょうか。

あとは、ネットで調べると人件費の安い海外で製造しているから安いという製品もあるようです。

待たなくて良い

オーダーは一から自分のサイズで作ってもらうわけですから、メーカーにもよると思いますが、完成まで1カ月くらいはかかると思います。

その点、既製品は最短でその日に持って帰れます。通販でも数日で手元に届くと思います。

既製品のデメリット

サイズ

既製品の最大のデメリットはこれでしょう。

各メーカーとも日本向けに作られたものは、日本人の標準的な全身のサイズバランスで数種類サイズ展開していると思いますが、全ての体の部位が、サイズ表の数値とまったく同じという人はなかなかいないと思います。

身長でサイズを合わせると全体的に緩いとか、上半身はちょうど良いけど下半身がキツいなど、どこかしら合わないところがあるのは仕方ないと思います。

キツく感じるのであれば動きの抵抗になりますし、緩ければ皮膚と擦れて痛くなってくる、袖、裾、首元が緩ければ水が入ってくる、という不具合があります。

オーダーですとこういう不具合は起こりにくいです。(しっかりとした採寸、製造の場合)

海でカブる

全く同じものを着ている人と海で出会う可能性があります。

人によっては何も感じないかもしれませんが、私は非常に気まずいと感じてしまうと思います。

今シーズンから上述した既製品ウェットスーツを着ますが、同じものを着ている人に会ってしまったら、着ているTシャツがカブったときのような気まずさを想像しています。(笑)

洋服ではコーディネートしだいで同じアイテムを目立ちにくくできたりしますが、ウェットスーツでは無理です。

オーダーでも決まったベースモデルをサイズオーダーするので、同じベースモデルを着ているという人と出会うことはあるでしょうが、腕や脚など部分的にカラーを変えられたり、マークの位置を変えられたりするので、ぱっと見同じものに見えないようにもできます。

私と同じように海でカブるのが気まずいという方は、なるべくシンプルなデザインのものを選ぶと良いかもしれません。特徴的なデザインやマークがあると、すぐ同じものだと気付いてしまいます。

破損があるかもしれない

今回試着して気付いたのですが、大型量販店などにあるものは、お店が大型ゆえに店員さんの知らないところでお客さんが試着している可能性があるかもしれません。

上述したように、最近、私は大型量販店でウェットスーツを試着をしました。そのときは一声かけて試着したのですが、とくに注意点などなにも言われることなく、洋服を試着するときのようにあっさりとOKが出て、その後もなにも干渉されることなく店員さんがそばにいない状態で試着できました。

当然、破れないように気を使いながら試着したので商品を破ったりしませんでしたが、あまりにも自由に試着できた(これが普通?なのか)ことから、もし破れたりしてもそのまま陳列のハンガーに返してしまう人もいるのではないかと心配してしまいました。

逆を言えばなにも干渉されずに自由に試着できたことは、私にとっては非常に良かったですが。

サイズが合っていないものをむりやり試着したり、中にはウェットスーツを初めて着るという方が試着しているかもしれませんので、破れやほつれが発生している可能性もあるかもしれません。

店員さんは商品のチェックはしっかりと行なっていると思いますが、チェック後に起きた破れ(ほつれ)や、人間ですから見落としがあるかもしれません。

ですから、既製品を購入するときは、その店舗の試着環境によっては必ず自分の目で商品の状態をチェックした方が良いです。購入後、一回使った後に破損に気付いたりしたら最悪ですので。

重点的に見るところは、着たり脱いだりするときに引っ張る部分の裂け、破れ、縫い目のほつれなどです。

表側に傷や破れがないか、裏返して継ぎ目や接合部分を軽く引っ張って裂けていないか、縫い目がほつれていないか、などを見ると良いと思います。

下半身は比較的すんなりと着たり脱いだりできると思いますので、上半身のとくに肩周りや腕の付け根(脱ぐときに引っ張る所)、ジップタイプはジップがスムーズに開閉できるか、ノンジップタイプは、首周りのフラップの背中側にある接合部分もチェックポイントだと思います。

自分が試着したときに引っ張ったところや、生地が伸びているなと思ったところが、毎回着脱のたびに負担がかかるところなので、そういう箇所を試着と同時に重点的に見ていくと良いかもしれません。

既製品をおすすめできる方

既製品をおすすめできるのは以下の内容が全て当てはまるような方だと考えます。

  1. 趣味に使えるお金が限られている。もしくは、安ければ安い方が良いという方。
  2. デザインに強いこだわりはない。もしくは、既製品に気に入ったデザインがあるという方。
  3. サイズが合うものがある。もしくは、ぴったりとは言い難いが、サーフィン中、ウェットスーツを着る目的(防寒や怪我の防止など)を達成でき、体に健康上悪影響を及ぼさない程度のサイズのものがある方。
  4. 海で同じものを着ている人に出会っても平気な方。もしくは、気まずさを我慢したり、見てないふりができる方。

既製品購入時の注意点

試着は絶対する

サイズ表の数値と自分の実寸サイズを比べて近いものを選ぶと思いますが、必ず試着をして、その後選んだサイズの1サイズ上があるならそれも着てみた方が良いと思います。

例えばM、ML、Lとサイズがあったとして、自分はMLだと思ったらLも着てみます。数値で選ぶと「ウェットスーツは伸びる」という考えが頭にあるので、小さめを選んでいる恐れがあるからです。

実際私はそうでした。

ウェットスーツは伸びるといっても許容範囲があります。その許容範囲は着てみないとわかりません。無理に伸ばすと新品でもあっさり破損します。

意外に数値で選んだものより1サイズ上の方が良かったりします。

また、今着ているウェットスーツがある方は、今着ているウェットスーツとの着心地の違いで緩いとかキツイなどの判断ができると思いますので、どのサイズを買えば良いか、より良い判断ができるのではないでしょうか。

パドリング時のフィット感をみる

サーフィンで一番良く動かすのは、腕~肩~胸(パドリング)だと思いますのでそのあたりのフィット感を注意して確認します。

キツいのは抵抗になるので、肩周りが適度にフィットしているものが良いです。

逆に緩すぎると、パドリングしたときに生地が大きく動くので、場合によっては脇の辺りが擦れて痛くなったりするようです。

これは既製品の長袖タッパーを購入したときに、サーフショップの店員さんが教えてくれました。

緩くないか(水が入りそうか)

特に真冬用の5㎜/3㎜セミドライなどは、冷たい水が入ってこないようにオーダーをおすすめしているサイトや意見が多数あります。

既製品で良いのは3㎜フルまで。みたいな意見です。

正直、海に入ってみないとわからないところではあります。

ですから、できるならオーダーの方が良いでしょう。

でも、悩まずオーダーで作れるならこの記事を読んでいないと思います。

オーダーをおすすめされると、既製品では絶対に水が入ってくるみたいな印象を受けてしまいますが、既製品でも体にピタッとしていれば水は入ってきません。

上述した私が購入した5㎜/3㎜セミドライは、水は入ってきませんでした。

問題はサイズが合うか、合わないかです。

私が気を付けたのは、試着してみて洋服を着るように簡単に着脱できてしまわないか、着た時にウェットがペコペコしている(隙間がある)部分がないか、動いた時にウェットの中で腕や脚がずるっと動かないか、袖口、裾口、首周りが緩くないかでした。当てはまる部分があれば緩い証拠なので、おそらく水が入ってくると思います。

おわりに

「趣味のサーフィン」は、完全に自己満足の世界なので、「このウェットスーツで自分が楽しくサーフィンできるか」を基準に選べば良いと思います。

既製品だとかオーダーだとか、他人にとやかく言われる筋合いはありません。

私のように、5~6年も経過して劣化したオーダーウェットスーツは、もはやオーダーとは言えません。

お金がなくてオーダーできないので、いつまでも新調できないからと劣化したものを着続けるよりは、さっさと安い既製品に買い変えてしまった方が、快適にサーフィンできるという考え方もあるのではないかと思い、今回このような記事を書いてみました。