サーフィンはスピードが命。だが「加速は前足荷重」で起こる弊害とは?

Pocket

サーフィンはスピードが命です。

進んでいないとボードが沈んでしまい、ターンすることもできません。

ですから、テイクオフしたらスピードを出さないと何もできません。

テイクオフ時の早いパドリング、波のパワーゾーンをうまく利用するなど、様々なテクニックを駆使した結果がスピードへ繋がるわけですが、ボードに乗る位置(体重のかけ方)も重要な要素です。

基本的には、「加速する時は前足側に荷重」と良く言われます。これは間違いありません。

ですが、このことが原因で上達が妨げられている人が多くいると思います。私も未だにこのクセが再発することがあり、苦労しています。

今回は、この前足荷重の弊害について書いてみたいと思います。

スポンサーリンク
パソコン用336×280

加速時は前足荷重の理由

まずは、なぜ加速するには前足荷重にするかを考えてみたいと思います。

パーリングについて書いたこちらの記事にボードの重心について書きましたが、この重心に自分の体重を集めれば集めるほど、ボードが進むのを妨げる抵抗が減ると私は考えています。

前足は、通常この重心の付近に来ると思います。

2本足で立っていますから、後ろ脚側にも何割かは体重が乗っています。ですから、上半身を前足側に移動し、なるべくたくさんの体重を前足側にかけることにより、ボードの重心に体重がたくさん乗り、ボードが進むのを妨げる抵抗が減ってボードが加速すると考えます。失速させないようにするとも言えるかもしれません。

前足荷重の弊害

スピードを出そうとするあまり、前足荷重のままボードの上で固まってしまい、後ろ足側へ体重移動ができないという「癖」になってしまう場合があると考えます。

テイクオフした後、本能的に前足荷重でスピードが出ることを感じているので前足荷重するのですが、その体勢のままターンなどのアクションをしようとしてしまう状態です。

そうなると以下のような弊害が現れます。

キレのあるターンができない

ターンするには、ボードをつま先側に傾けたり、かかと側に傾けることである程度ボードは曲がっていきます。

ですが、波がタルくなってきてパワーゾーンに戻る時、人を避ける時など、キレのあるターンをする場合は、前足荷重のままでは絶対にできません。

つま先側、かかと側に傾けるのに加え、フィンの上あたりに後ろ足を持っていき体重をかけ、後ろ足荷重にする必要があります。

ボードが動かない

例えば、アップス(アップスンダウン、アップ&ダウンなど言い方はいろいろあると思いますが)では、波のトップへ向かう時はボードのノーズはトップ側を向き、波のボトムへ向かう時はノーズはボトム側を向きます。この繰り返しで加速していくわけですが、このノーズの動きがほとんどないということです。

他にも途中から波が厚くなってきてそこを抜けたい場合などで、上級者がボードをパンパンと叩きつけるようなパンピングというテクニックを使うことがありますが、それもボードのノーズを上げて下ろすという動きで後ろ足荷重する場面が出てきます。

前足荷重しすぎの治し方

私がこの上達の妨げとなっている癖に気付いたのは、とあるサーフィンの情報サイトからです。そのサイトでは、「前足荷重しすぎはダメ」「サーフィンは後ろ足が重要」だと説いています。

そのような癖がついてしまう理由は、日本のパワーのない波が原因で、日常的にパワーのない波に乗っているので、前足荷重を意識しすぎてしまい、それが癖になっているのではないかということです。

その後、自分のサーフィンを動画で撮ってもらい確認したところ、ボードは全く動いていないのに自分の上半身だけはバタバタと動き、ガニ又で不格好、キレのあるターンなど全くできていませんでした。

自分の頭の中では、動画で良く見るプロのサーフィンまでとは思っていませんでしたが、ある程度のかっこいい動きはしていると思っていました。

初めて自分のサーフィンを観たときは、本当に愕然としたのを憶えています。

この出来事で、自分は後ろ足側に体重が全くかけられていないことに気付き、それからその「癖」の矯正を意識し始めました。

かまえて乗らない

まず意識したのは、一般的にイメージするようなサーフィンのかまえ(体の形)、ひざを曲げ、上半身を落とすような格好をせず、リラックスして乗ることを意識しました。

イメージするなら、スノーボードやスケボーで、緩やかな斜面を何も考えずゆったりとクルージングするときのような感じです。

体は自然体で、「スピードを出すぞ!」などと考えないように、とにかくリラックスしてボードに立ちます。全ての関節が深く曲がっていない体勢になると思います。

これをするには、本サイト「趣味のサーフィン」で推奨している「浮力のあるボード」(自分の体格に対し、浮力に十分余裕のあるサイズのボード)が最適だと思います。

テイクオフした後、スピードを出そうと思うと、どうしても体がかまえてしまい、リラックスして乗れなくなってしまいます。

その点、浮力のあるボードでしたら、浮力に余裕があればあるほどスピードを出すために激しくアップスしたり、パンピングしたりなど、自分でアクションする必要はなくなっていくと思っています。

また、ボードが失速するような動きをしてしまったり、波のパワーゾーンから多少外れてしまっても、余裕のある浮力はそのミスを打ち消してくれて、失速を最小限にしてくれると考えます。

私は、ボードにリラックスして乗れていると、それだけで上手く見えるというのもあると思っています。

常に後ろ足を意識する

テイクオフしてボードに立ちあがった後、常に後ろ足の存在を意識します。

ターンする時、後ろ足に体重がかかっているか、後ろ足はどの位置にあるかを常に考えるようにします。

常に後ろ足を意識していたら、他の事がおろそかになり、うまく乗れなくなりそうですが、「常に前足荷重」が癖になっている人には常に後ろ足を意識するくらいがちょうど良いと思います。

癖ってなかなか抜けるものではありませんから、意識しなくても加速したい時は体が自然に前足荷重にしてしまうと思います。

余計なことはしない

上の「かまえて乗らない」と同じで、リラックスして乗ることに繋がる考え方ですが、純粋に波に乗ることだけをするということです。

海へ行くと、上級者がオフザリップなどの高度な技をバンバン決めて、つい自分もできないのにやりたく(練習したく)なってしまいますが、そういった考えを一切捨てます。

技に入る準備の為に余計な力を入れたり、腰を落としたりしてしまいリラックスとは真逆の状態になってしまうからです。

技をすることもサーフィンの楽しみではありますが、今は純粋に波に乗ることだけを楽しみましょう。

まとめ

最初に書いた通り、サーフィンはスピードが命です。加速のために前足荷重は大切ですが、ターンの為の後ろ足荷重も同じくらい大切です。

前後の体重移動やボードのコントロールをスムーズにするには、体はリラックスしていた方が良いと思います。

その上で、後ろ足の動きや位置を常に意識できると、過剰な前足荷重グセが治り、サーフィンの動きは自然と上級者のようにカッコよくなっていくのではないかと思います。

最終的には、前足荷重も後ろ足荷重も適切なタイミングで無意識にできるようになりたいものです。